【プラモ】講座

今回ちょっと講座風です。

お役に立てればいいなぁ。

 

まず獲物の紹介から

 

 

 

SD 天下無双大将軍

別角度

パッケージアート

めっちゃカッコいい♪

目とオデコの緑と胸の緑以外は素組み。

大量のシールでさらにディテールを上げてイラストに近づけられます。

過去にこんなゴミも紹介したんですが

 

ナイトストライクガンダム

大将軍の方はちゃんと完成品がイメージできる成型色。

ナイトストライクが異常なのだ。

 

さて今回もSDと言えばの全塗装。

プランとしては

   全部ラッカーの金にする

   その上からエナメルの白を塗る

   金にしたい部分だけ白を拭き取って下地の金を出す

の順で。

・・・と当初は考えていたんですが、思った以上に金が綺麗だった。

ご覧いただこう。

 

ギランギラン

テラッテラ

ハイパーモード(Gガンダム)っぽくてすごくいい♪

今回はこれで完成で。

 

で本題はここから。

 

塗装をやられてる方はお気づきかな?

ちょっと発色が良すぎじゃね?

メッキ並みに輝いてます。

じつはコレ、ダイソーの100円の缶スプレーで塗ってます。

いいっしょ?

ここ最近いろいろなところに使ってます。

最初に使ったのは

 

ヴィルキス

白部分をメッキ処理したのでそれに負けない発色の金を探したのが発端。

駆逐形態(ロボット)ではキャンディ塗装でオレンジっぽいねっとりとした金色にしたんですが、こっちはタミヤの白っぽい金を用意。

だがメッキシルバーに負けてる。

塗ってからそれを下地にして100円スプレーで仕上げてます。

この時、初めて使ったんですが、大きな欠点もわかりました。

それが

   ものすごく臭い

ということ。

ややこしいことに問題なのは匂いではありません。

ここから詳しくいきます。

 

塗料というものは主に3つの要素で成り立ってます。

まず

   顔料

色の素になるなにか。

インクみたいな液体だったり、メタリックなら金属の粉だったり。

次に顔料を固めるための

   糊

マーカーなんかとの違いはココ。

塗膜を形成するのがペンとの違い。

プラスチックなりの表面に顔料をしがみつかせるのだ。

ペンは基本、紙にインクを染みこませて使うからね。

最後に

   溶剤

糊が固まらないように糊を溶かし続けています。

揮発性の液体が使われてます。

つまり溶剤が空気にふれて揮発し、顔料と糊だけになるのが塗料の乾燥で、塗膜の形成ということです。

で、塗料を語るうえで最も重要なのが、主役の顔料を差し置いて

   溶剤

というのが今回の主題。

じつは塗料が

   ラッカー系

   水性系

   アクリル系

   エナメル系

とかに区別されるのは溶剤の種類なのだ。

若干余談になるが

   シンナーは溶剤の総称

なので水性溶剤もシンナーである。つまりシンナー=中毒は勘違い。ご注意。

人体に最も有害なのがラッカー系というだけ。

人体に有害なのにラッカーが現在も使い続けられてるのには理由があります。

溶かす力がケタ違いなのです。

つまり

   より強い糊が使える

ということです。

エナメル溶剤で溶けたりしない強力な糊で塗膜が形成されるので下地にうってつけである。

なんなら完全乾燥したラッカー塗料の上から別のラッカー塗料塗っても、下地の塗料が溶け始める前に溶剤の揮発が終わるので重ね塗りも可能である。

これも余談だけどモデラー的には丸1日ぐらいを完全乾燥って呼びがちだけど、じつは完全乾燥には1か月ぐらいかかります(メーカーが認めてます)。糊が強力すぎて表面が乾くとその下がなかなか乾かないのだ。

で件の100円スプレーである。

めっちゃ臭いのだ。

つまり揮発してる溶剤の量が多いということ。

転じて

   とてつもなく強力な糊が使用されている

ともいえる。

糊が強力だと金属粉を顔料にしているメタリックだと

   よりたくさんの金属粉をプラスチックにしがみつかせられる

ことができます。

結果、金属粉の密度が増して発色がよくなるということ。

納得いただけたかな?

100円だからってナメちゃいけないぜ(^_-)-☆

まあ、めっちゃ有害だから舐めるやつはいないと思うけど(^^;

 

ところでラッカー塗料にはある意味致命的とも言うべき弱点もあります。

それが・・・

   プラスチックも溶ける

ということ(/ω\)

じつはほんのわずかにプラスチックの表面を侵食して塗料の喰いつきを良くするっていう余計な効果もあるのだ。

以下を見比べていただきたい。

 

さっきの

先週の

違いがわかるかな?

じつは大将軍は100円スプレーの前に

   プライマー

っていう顔料が入ってない糊だけの透明な下地材を塗って溶剤の影響が出ないようにしています。

なので100円スプレーの溶剤がプライマーの糊を溶かす前に乾燥が終わってしまいツルテカの仕上がりになってます。

マイフリの方はそのままダイレクトにスプレーしてます。

結果、プラスチックの表面がわずかに荒れて

   ザラついた表現

になってます。まあザラは別の機体に乗ってるわけですが(^^;ダジャレ

これは狙ってやってます。

劇中のマイフリは粒子をまき散らしながら光ってる演出だったので、それっぽく表現しました。

ヴィルキスのときは同系色が下に塗ってあったので起きなかったけど、十分に予測できたのでマイフリでやってみました。

 

とまあ最終的に同じ塗料でもいろいろ表現方法ありますよっていう講座でした。

で!

少し気に留めておいた方が良い情報を・・・。

じつは欧州ではすでにラッカー塗料は禁止されてます。

アメリカも限定的に禁止されていて、まもなく欧州に合わせた規制が入ることが決定してます。

理由は健康被害です。

そもそも塗料は

   × 模型用

   〇 建築用

というのが世間の認識で「住居に有害って」というのが根拠です。

つまり巻き込み案件です。

いずれ日本も規制されるかもしれません。

ちなみに海外のオールドモデラーさんたちは日本に旅行に来ると、ガンプラといっしょにラッカー塗料も嬉しそうに買っていかれるそうですw

 

 

 

以上です。